4月22日 オリジナリティについて
お久しぶりです。ぐれーともすです。
先程コミ1の原稿も無事入稿できホッとしています。
近々、SNSで告知できると思いますので宜しくお願い致します。
それとは別に長らく考えていたことについて今日、答えが出たような気がしたので書こうと思います。
ちょっと長くなりますし、特に最後に絵とかもないのでご了承下さい。
それは個人の魅力やオリジナリティの重要性、そもそも個性ってなんなの?ってことです。
昔の話をしますと僕はひたすら絵を書いていれば上達すると信じていて、また他の絵描きに影響を受けると個性が消えると考えており2~3年ひたすら同じような絵を書いていた時期がありました。
資料を使うこと、人の絵を真似すること、0から生み出さなければそれはオリジナルではないし、ズルいことなんだと思っていました。
そうした時期はほとんど上達はしませんでしたし、ただ覚えた漢字をひたすら漢字練習帳に書くように記号化されて最適化されていくばかりでした。それは絵描きに必要な面で捉える能力とは正反対です。
その経験あってか、それに気づいた翌年辺りから僕はあまり個性や作家性というものを重要視しなくなり、柔軟に貪欲にいいと思うものを取り込む事が上達には重要だと考える様になりました。
事実、そうした時期には急激に絵は上手くなっていったと思います。
ただ、それは絵を上達するためには重要なことかもしれないけれど、やはりオリジナルではないのでは、僕は間違っているのではないかという思いは常に心の中にありました。
上達するには確かに人の絵を参考にするしかない、でも人の絵を参考にしたら自分じゃない。
そういう気持ちの板挟みで常に葛藤していました。
しかしそんな僕でも個性があると言われることはあるし、僕に魅力があるといってくれる人もいます。
それを僕はずっと心の中で「違う、それは僕のオリジナリティじゃない…」って思っていましたしつい先日までそう思っていました。
だからオリジナリティは必要ない、考えるだけ無駄、そう考えるようにしていたのですが
さっきお風呂に入っている時にふと
オリジナリティは0から何かを生み出すということではなく、あるものをどう組み合わせるかを考える「編集力」なのでは?と考えました。
そもそも誰の絵も自分が生まれるずっと前から引き継がれてきた漫画の歴史だったり、そういった変遷がなければ存在していませんし、そういった意味では本当のオリジナリティを有している人なんて存在しないのかもしれません。
あるものをどう落とし込んでどう使うか、そのセンスを養ったり、引き出しを増やすことがオリジナリティや作家の個性や魅力を磨くのだと思いました。
つまりたくさんのものを模写したり参考にしたりして吸収し、引き出しにする
それをどのくらいどこで使って自分の絵を作るか、それを決める能力だったりセンスをオリジナリティと呼ぶのでは?と考えました。
だからオリジナリティを磨くためには当初僕が考えていた「人の絵に影響を受けず、人の絵を参考にしない」というのは正反対の考え方だったのではないかと今になっては思います。
大事なのは選び取る力で、その選択肢、引き出しを増やすためには逆に模写であったり他人の影響が必要なんだと、そう思いました。